さくっと軽く読むにはぴったりかな?超変態ヤブ医者の伊良部、意図せずして物語を解決。こんな医者なんてありえないけどねー。けどこんなふうに病んでる人はたくさんいるのだろうな。読後はあまり残らないけど、まぁこういうのもアリです。それぞれの登場人物がちょっぴり上を向くのもいい。
えみこガンバレ〜!と心の底から応援しつつも、いやいや、やっぱりえみこにはハッピーオーラは似合わない、とか思っちゃうんだよねぇ。相変わらずこの作風、好き。好きなのは私にも心当たりがあるせい!?でも共感するよねーやっぱり。それにしても女どうし、嫉妬や争いもあるけれど、意外と楽しかったりもするのよね。次回作に期待。「ひとりでできるもん」の続きが読みたいなぁ。
松田哲夫さんがいなくなったのが、ものすごーく寂しい。そう思ってるのは私だけじゃないはず。あの独特の物腰と語りと、本に対する情熱がすごく好きだったんだよなぁ‥これからは週替わりでコメンテーターが登場するらしいけど、松田さんの後任は大変だろうな。私の心に空いた穴も埋められるのだろうか‥それはそうと、平野啓一郎。ちょっと印象が違ったなぁ。常に眉間に皺を寄せてるイメージだったから。
子どもは親を選べないということが、この本を読むとすごく残酷なことに思える。あの傲慢で汚らしい父親の、凄まじいほどの暴力。子どもを守ろうとしないアバズレ女のような母。どこに自分の娘が犯されると分かっていながら、ベッドへと差し出す母親がいるだろうか。小説としては、性的虐待の事実も衝撃を与えるが、それ以前の、父親の顔色を窺い息を押し殺して暮らす様が、読んでいて圧迫されそうだった。どこにも行けないと思っていた少女が、ここにいなくてもいいんだ、と外へ飛び出すラストシーンが救われる。
そうだなぁ、漢方入門ってかんじ。まさにタイトルそのままで、これから漢方を始めようとしてる人にはいいかもね。「証」の考え方とか、診察の仕方とか、知らない人にはとっつきやすい。まあ、たいした事件もトキメキもおこらないけど、それが普通の暮らしだよね。ほんとはもっと踏み込んで漢方薬について知りたかったけど、そんなの小説で求めるほうが間違いか〜
ロバ山ロバ子が見たくて買ったような本。エッセイはー、まあふつう。(ふつうすぎるところもあるけど)4コママンガが割と面白い。益田ミリはマンガのほうが好きだな〜
この人の絵って好き。そして観察眼も。本人はすごくシンプルに暮らしてるんだろうなぁ。だからこそ他人をうまく描けるのかな。色々読んでみたい。
村野ミロシリーズ一作目。ううーん、デビュー作で江戸川乱歩賞か〜。さすが。けど、ミロの行動理由がちょっと分からなかったな。だってそもそもそんな怪しげな男が訪ねて来て、一緒に人探ししちゃう?そんなこと言ったら身も蓋もないけれど。けど寝ようとするくだりとか、唐突すぎて。ストーリーとしては二転三転あり、とにかく怪しげな人物の総決算。ネオナチとか、耽美趣味とか、死体愛好家とか。ブキミすぎてそこらへんが逆に面白い。ま、犯人は分かっちゃうけどね。ミロの自殺した夫がとにかく気になった。シリーズ読まなくては。
うーん‥。これは、まぁ。「そりゃないだろ!」と言いたくなるような。館シリーズがいいですね、やっぱり。以上。
圧倒される。絡み付いて奪いあう父と娘に。まとわりつくような、血でしか表せない愛と軽蔑に。どこの誰でも満たされない、唯一の神としての感情に。そして作者の筆力に。たとえ真夏の暑い日に読んでいても、オホーツクの流氷がギシギシと音をたてる感覚がする。全体に湿った、暗い、二人の果てしない穴の底の物語。この本を説明するのは難しい。近親相姦、といってしまえばそれまでだけど、そんな、もの、じゃない。ここ最近で一番がつんとやられた本なのは確か。